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内外の航空宇宙団体との連携のもと、航空宇宙諸般の進歩発展に寄与することを目的している団体である一般財団法人日本航空協会では、歴史的文化的に価値の高い航空遺産を「重要航空遺産」として認定しています。
空宙博では、「X1G1B高揚力研究機」、「UF-XS実験飛行艇」、三式戦闘機二型「飛燕」の3機が重要航空遺産に認定されていますが、このたび、空宙博で展示をしている、低騒音STOL(エストール)実験機「飛鳥」が、一般財団法人日本航空協会による「重要航空遺産」に認定されることとなりました。
認定内容
- 認定対象
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低騒音STOL実験機「飛鳥」
- 認定理由
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科学技術庁航空宇宙技術研究所(現JAXA)が国内航空機メーカの協力を得て開発した低騒音STOL実験機「飛鳥」は、短距離離着陸技術やコンピュータによる飛行制御技術などを飛行実証し、STOL機開発に必要な設計資料などを取得した。
これら新技術は後の国産機開発に大きく貢献した。
また、搭載された純国産ファンジェットエンジンFJR710エンジンの技術は、後の国際共同開発エンジンに参加する礎を築いて、日本の航空技術の発展に大きく貢献した。
「飛鳥」は1機だけが製造された希少な存在であり、飛行実験当時の状態をよく残している。
このことから、本機は極めて貴重な航空遺産といえる。
一般財団法人日本航空協会について
航空宇宙思想の普及、航空宇宙文化の醸成、航空宇宙技術の向上を図り、内外の航空宇宙団体との緊密な連携のもとに、航空宇宙諸般の進歩発展に寄与することを目的に設立された団体。
「重要航空遺産」について
歴史的文化的に価値の高い航空遺産について、文化財としての認識や理解が十分でないため文化剤的価値が損なわれたり、航空遺産そのものが失われたりすることも多いことから、その意義を広く社会に知らしめるとともに、後世に遺すことを目的に設立された認定制度。
制度設立は平成19年度で、これまでに14件認定され、そのうち4機が空宙博で展示しています。
重要航空遺産に認定された「飛鳥」の企画展を開催
今回、重要航空遺産に認定された低騒音実験機「飛鳥」をテーマにした、初飛行40周年記念企画展「飛鳥」を開催します。
計器や機材など、関連資料を多数展示予定ですので実機見学とあわせてご覧ください。