令和4年度 空宙博企画展「空とぶ船UF-XS展―荒波をこえる飛行艇のはじまり―」
「UF-XS実験飛行艇」をテーマに開発経緯や特徴を紹介
飛行艇とは、「水に浮く」船と「空を飛ぶ」飛行機の特徴をあわせ持った乗り物で、海上での遭難者の救助などで活躍しています。
日本の飛行艇の特徴は、荒波でも離着水できること。空宙博で展示されている「UF-XS実験飛行艇」は、そのはじまりといえる機体です。
今回の企画展はこの機体に焦点をあて、開発経緯や荒波に着水するための技術の特徴などを資料や新明和工業が開発した飛行艇の模型などで紹介しました。
また、UF-XSを普段より近くで見られるようレイアウト変更をしたほか、関連教室やイベントも開催しました。
- 開催日
-
令和4年7月16日(土曜日)から令和4年10月10日(月曜日・祝日)
(期間中休館日:7月19日(火曜日)、9月6日(火曜日)、9月20日(火曜日)) - 場所
- 1階 A3ゾーン
- 観覧料
- 無料(別途入館料が必要)
展示内容
UF-XSの実験飛行の様子や空宙博での修復作業の様子を、当時の写真や映像で解説します。
また、時代や用途による形の違いを見比べられる飛行艇模型、UF-XSの開発に携わった技術者のインタビュー映像などを展示しました。
日本の飛行艇開発の歴史からUF-XSの実験終了後までを、5つの章で紹介
第1章:飛行艇ってなに?
飛行艇とは水上で発着する飛行機。「水上に浮く」船と「空を飛ぶ」飛行機の特徴を合わせ持っています。
日本はどのような飛行艇を開発してきたのかを年表で紹介しました。
第2章:戦後日本の飛行艇開発の流れ
日本の飛行艇の特徴は荒波でも離着水できること。
空宙博に展示されている「UF-XS実験飛行艇」は、そのはじまりともいえる機体です。
UF-XSがなぜ開発されたのか、その目的と経緯について紹介しました。
第3章:UF-XS実験飛行艇を見てみよう
UF-XSをじっくり見てほしい!との思いから、UF-XSをより近くで見られるレイアウトに変更し、展示しました。
第4章:受け継がれたUF-XSの技術
UF-XSでの実験は1967年に終了しましたが、培われた技術はのちの飛行艇に活かされています。
救難飛行艇として活躍している飛行艇を紹介しました。
第5章:UF-XS実験飛行艇とUS-1A 78号機空宙博へ
UF-XSは実験終了後、東海大学社会教育センターでの展示を経て空宙博に移設されました。
UF-XSを展示するために行われた修復作業の様子や、US-1A救難飛行艇が実際に各務原市上空を飛行した様子を紹介しました。
企画展にあわせて、特別講演会や体験教室などを開催
講演会
「UF-XS実験飛行艇」に関連した講演会を開催しました。
- 特別講演会「飛行艇の未来」(令和4年7月30日)講師:田中克夫 氏(新明和工業株式会社 航空機事業部長)
- 特別講演会「飛行艇ではたらくってどんなこと」(令和4年8月13日) 講師:鈴木利周 氏(海上自衛隊岩国航空基地1等海尉 救難航空士)、大谷洋輝 氏(海上自衛隊岩国航空基地2等海尉 操縦士)
体験教室・イベント
陶芸用粘土で飛行艇をつくる陶芸教室や、UF-XSのペーパークラフトの製作教室など企画展限定の体験教室などを開催しました。
- 企画展オープニングガイドツアー(令和4年7月16日)
- UF-XSをのぞいてみよう(令和4年7月16日、8月6日、9月3日)
- 陶芸で飛行艇をつくろう(令和4年7月31日)
- アンドリュー先生のペーパークラフト「空飛ぶUF-XS」(令和4年8月28日)
- 飛行艇シルエットクイズに挑戦しよう(令和4年9月25日)
- 「はくちょう」紙飛行機製作教室(令和4年10月1日)
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